栄螺堂(さざえどう)~ 螺旋の回廊に見えるもの ~ 3

こんにちは♪夏生まれなのに暑さがすごく苦手なコトブキです。
歳とともに体力の衰えをひしひしどころかビシビシ感じる上に
近年の暑さはこたえます(><)水分塩分糖分睡眠をとって、乗り越えたいですね!


さて今回は、栄螺堂のお話も第三回目。二重らせん構造のことを、
貴重なお土産を紹介しながら考えていこうと思います。

★第一回はこちら
★第二回はこちら


お土産は、栄螺堂のすぐ横、由緒ある「飯森本店」さんで求めたものです。



 おみやげ1:マグネット 

名刺よりも少し小さめですが、一目で「お、栄螺堂だな」とわかる無駄のないデザインでございます。
そして…


この封筒に入っているのが
 おみやげ2:日本大学理工学部建築史研究室 円通三匝堂(さざえ堂)実測図 
(小冊子 「旧正宗寺三匝堂(さざえ堂)の建築」付き)



この表紙が、マグネットのデザインになっているのですね!
昭和40年に学術調査が行われ、そのときに記録された実測図で
建築関係の方々も資料として求められるとか。1,200円くらいでした。


(最後の新聞紙面にチラ見えしている図は西洋の建築のもので、三匝堂の図ではありません)

1972年の新聞紙面の写しと、ここでは掲載しませんが、なんと断面図もあるのです!
どうやって建てた?と同じくらい、どうやって描いた?不思議!
設計士さんならお茶の子♪かもしれませんが…
実測図の繊細なラインにうっとりしながらまじまじと見てしまいます。


この新聞資料(もはやお土産ではない)がこれまた、工学博士 小林教授による
「三匝堂についてのめちゃめちゃわかりやすい解説」になっております。
これは

●栄螺堂の形式で塔の形なのは会津のものだけ
●上り下りの一巡で西国三十三か所の巡礼ができる、庶民のための即席の巡礼観音堂だった
●明治初年に大修理があり失われているものもあるが、材料や記録などから、
 建立当初から二重螺旋のスロープスタイルだった
●海外ではダ・ヴィンチのスケッチに始まり、城の階段などに例がある
●日本にも洋書から写しをとった人物がおり、一部の人には構造の存在が知られていた
●しかし海外では単なる通路や階段、三匝堂はスロープ。最初から観音像を配置して巡礼するという目的での建築計画は、天才的だ

といった内容。コトブキの知りたかったことが5分でわかる…!
しかも、「スロープは参拝しながら上り下りする際の足元の不安を解消する」ともあり、
コトブキが第二回で妄想した(笑)内容と一致していて、勝手に嬉しくなってしまいました。

ダ・ヴィンチが設計に参加した説のあるフランスのシャンボール城の二重螺旋階段は、もしかして、敵が攻めてきたときに直接会ってしまう確率が低く逃げやすい、なんて目的もあったりするのかな?デザインの追求はもちろんですけど。
あと、西洋は靴だから階段でもいいけど、日本では草履や下駄履きだから、スロープにするほうが歩きやすいはず。前回は「敷地が狭くて~」とか妄想したけど、そんなことより普通に「草履でも歩きやすい」というのが前提だったのかも!


実はここから、建築以外の二重らせん構造についても調べてみたりしたのですが、
ちょっと読み込んでみただけでも複雑すぎて(当たり前か)
妄想できるところまで理解が持ってこれませんでした。
DNAの二重螺旋構造は偶然右巻きになり、う~ん……?つまり生命・自然界の不思議。
(浅い…)


会津栄螺堂の内部を、ほえ~と歩き上り下りしたあの日あの時のコトブキは
DNA二重螺旋の構成物の一部となり、ぐるぐると進化を経て外界に戻ってきた…
はずだ。
人生いろいろだけど、必ずどこかで生まれ変わるチャンスがあって。
仏像の中など真っ暗な空間を歩いて出てくる「胎内巡り」「戒壇めぐり」のように、
偶然でしょうが細胞レベルでの「生まれ変わり」を体感できる。
そんな意味でも貴重な場所なのではないか。と考えました。


日本、いや世界唯一の場所、おすすめです。
来訪の際はぜひ、「スロープコンベア」もご体験あれ!

会津栄螺堂(三匝堂)のお話は今回でおしまいです😀
コトブキはこのタイミングで、三匝堂の模型(木製組み立てキット)を
amaz〇nで発見してしまい…

いつかもしかすると、模型をこの給湯室でご覧いただくことになる
…かどうかは神のみぞ知る。
ありがとうございました♪次はどこのお話にしようかな…?


★コトブキでした★